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マンスリーの電子契約。選定と導入の確認点

マンスリーの契約を電子化するなら、署名を送れるかに加えて、担当者が「何が終わり、何が残っているか」を確認できるかを見ます。法人の窓口、契約へ署名する人、入居する本人が異なると、送付先の設定から契約後の案内まで、確かめる相手が変わるためです。

比較の出発点は、自社で処理した契約一件です。必要書類と担当者を揃え、候補システムで通常の締結と変更が入る場面を試します。予約管理の機能が豊富でも、契約業務で残っている手作業を減らせるとは限りません。

電子契約で法人窓口・署名者・入居者を分けて確認する概念図

契約の種類と電子化する範囲を確認する

定期建物賃貸借で事前説明事項を電子提供する例。借主の承諾、説明事項の提供、契約前の説明、署名、締結後の控えを順に確かめる。仲介の重要事項説明だけで定期借家の事前説明を済ませた扱いにはしない。

まず、自社の契約書、説明に使う書類、申込書、入居案内を並べます。定期借家か一時使用等の契約か、自社が貸主か仲介かによって、必要な手続きと担当が変わります。マンスリーという利用期間の呼び名だけで同じ書式を選ばず、自社が使う契約の一式を候補へ見せます。

定期借家では、契約の締結と、「更新がなく期間満了で終了する」旨の事前説明を分けます。借地借家法38条は、電磁的記録による契約を認める一方、事前説明事項を電磁的方法で提供するには借主の承諾を求めています。国土交通省の標準契約書案内も電子化に対応しています。署名を送る前に、電子交付の承諾、説明事項の提供、事前説明の実施をどこで確認するかを試します。

仲介する宅地建物取引業者の重要事項説明と、貸主側の定期借家の事前説明も分けます。国土交通省Q&AのQ5は、重要事項説明だけでは定期借家の事前説明をしたことにならないとしています。代理で行う場合も、どの立場で何を説明したかを残します。

業務導入前に確かめること
書類の準備部屋、利用期間、金額をどの原本から作るか。修正する人は誰か
説明・確認自社の契約方式で必要な説明や同意を、誰がどう記録するか
署名の依頼署名する人、順番、送付先を確認できるか
締結後完了した書類と履歴を、担当者と契約相手が取り出せるか
例外電子で進められないとき、どの担当が別の方法へ切り替えるか

たとえばIMAoSの機能案内は、説明書の交付、契約の締結、仲介会社への締結依頼を分けています。重要事項説明が完了する前の署名を防ぐ機能や、定期借家の事前説明機能も案内しています。自社の仕事がそのどれに当たり、どの機能を使うかを確かめてください。

「電子契約対応」という表示だけで、説明、関連書類、契約後の保管まで同じ範囲だと判断しないことが選定の第一歩です。

法人窓口と署名する人を分ける

利用条件を相談する法人窓口、権限と社内手続きを確認する署名者、対象室の案内を受け取る入居者を分ける。自社の一件で、送る書類と閲覧範囲を照合する。

法人担当者から部屋の相談を受けていても、その人が契約へ署名するとは限りません。社内の契約担当者が署名し、別の社員が入居する場合には、送付する書類と案内先を分けます。

自社の契約一件で、条件を相談する窓口、署名する人、入居者を照合します。窓口から進捗を聞かれたとき、署名者へ送った書類のどの状態を伝えられるか、署名者が不在なら誰の確認で依頼先を変えるかを候補システムで試します。契約書を見せる範囲と、入居案内を届ける相手も同一にはしません。

電話で「別のアドレスへ送ってほしい」と言われた場合の確認方法も、試用時に確かめます。受付は依頼を残し、権限のある契約担当が送付先を確認して変更する流れです。問い合わせを受けた人が、その場で署名者を入れ替える必要はありません。

届かない・開けないとき

「書類が届かない」と問い合わせがあったら、署名前の依頼通知なのか、締結後の控えを取得する通知なのかを確かめます。契約の番号、送った相手と連絡方法、送信時点、画面に出たメッセージを契約担当へ渡します。法人の窓口が受けた相談でも、実際に通知を受け取る署名者や入居者が誰かを確認してください。

IMAoSの利用者向けFAQは、SMSが届かない場合に迷惑メッセージ等を確認し、見つからなければ送信元の不動産事業者へ再送や送付先変更を依頼するよう案内しています。また、署名後に文書のダウンロード期限が切れた場合も、通知の再送依頼を案内しています。自社で使う製品では、どの状態で誰が再送できるかを確かめます。

候補の試用では、契約担当が対象の書類・相手・現在の状態を確認してから再通知し、本人が開けたかまで追います。締結済みなら、同じ締結済み書類の通知再送や取得方法を確認し、元の締結日と再通知した日を区別します。署名依頼の宛先を変更する場合も、前述の確認を通して、元の依頼の扱いと新しい送付先を記録します。

変更が入る一件を候補システムで試す

日程変更の対象が未締結なら、元の署名依頼の状態と修正版の扱いを確認する。すでに締結済みなら、社内で決めた契約変更の手続きへ戻す。

通常の契約を一度送るだけでは、日々の作業は見えません。自社が扱う契約の試験用記録で、署名依頼後に対象室だけの入居日を変更し、他の部屋と元の依頼をどう扱うかを試します。

運営担当は、どの契約のどの内容が変わるかを確認し、必要な承認を受けます。そのうえで、候補システムが未締結の依頼をどう扱うか、元の書類へ誤って署名されない状態にできるか、新しい書類と変更履歴を確認できるかを見ます。すでに締結済みなら、社内で決めた変更手続きへ戻します。

試す場面画面や記録で見ること
署名前に日程が変わる元の依頼の状態、新しい書類、再送先を区別できるか
署名者が書類を開けない未着・閲覧不可・署名待ちを分け、対応担当が分かるか
法人窓口から進捗を聞かれる相手へ伝えてよい範囲で、残っている作業を説明できるか
担当者が休む代わりの担当が書類と履歴を確認し、続きを進められるか

ここで比べるのは、機能の有無だけではありません。何画面を見るか、誰へ連絡するか、二重入力がどこに残るかも見ます。候補ごとに同じ一件を試せば、自社の件数と担当体制で続けられるかを判断できます。

締結した記録を予約と入居準備へつなぐ

契約担当から予約担当へ締結状態と原本の参照先を渡し、予約担当から案内担当へ部屋・期間と準備状況を渡す。情報に食い違いがあれば契約担当へ確認し、通知だけで準備完了にしない。

契約の署名が終わっても、予約台帳や入居案内が自動的に正しい状態になるとは限りません。どの記録を見て締結済みと判断し、誰が次の作業へ進めるかを決めます。

IMAoSは、レントライフのジャパンマンスリーシステムやkintoneとの連携も案内しています。ただし、連携があることと、自社で使う項目や状態がすべて同期することは同じではありません。契約番号、部屋、期間、締結状態、原本の参照先を、実際の組み合わせで確かめます。

たとえば契約は完了したのに予約台帳が署名待ちのままなら、担当者が重ねて依頼する可能性があります。反対に、通知を受けただけで入居準備を進めると、関連書類などの残件を見落とすことがあります。更新されなかった場合に確認する人まで決めておきます。

予約・空室の状態そのものを見直す場合は、マンスリーの予約管理を参照してください。入居案内は契約者の連絡先をそのまま使わず、実際に入居する本人へ届ける手順へつなげます。

試用では紙に戻る作業も確かめる

試用では通常契約の署名と控えの受領、宛先を確認したうえでの訂正、紙を併用する案件を処理し、次の担当への連携、旧依頼との区別、進捗の管理ができるかを比べる。

導入を決める前に、通常の締結に加え、再送、宛先訂正、内容変更、控えの再取得、電子で進められない一件を処理します。紙を併用する場合も、その案件だけ進捗が別の担当者の記憶に残らないかを見ます。

費用は基本料と送信・締結の料金だけでなく、連携や設定、書式の移行、運用を教える時間を含めて確認します。使う書式が変わったときに誰が直すか、契約終了時に完了書類と履歴をどう取り出すかも、候補との打ち合わせで確かめられます。

試用を終える時点では、「電子で送れた」ではなく、残った手作業と問い合わせを整理します。書類を開けない人への案内が多いのか、署名待ちを確認する作業が残るのか、台帳との転記が負担なのかによって、直す場所が変わります。

テマトクには、書類の未着や開き方の問い合わせ、署名待ちの確認、契約担当への連絡と結果の報告を任せる範囲を相談できます。現在の契約業務と、任せたい連絡をご相談ください。契約の判断と締結を担う担当は、導入時に明確にします。

受付から手配・報告まで、任せる仕事を選ぶ

問い合わせの受付・内容整理、物件別FAQ回答から、業者連絡・手配・報告まで。いまの体制に合わせて任せる仕事を選びます。

費用・方針・例外の判断を管理・運営会社に残し、作業と確認の分担を一緒に整理します。